相手の身になって考える必要がある

  いずれにしても、見て見ぬふりをしたり、見逃したりするのは、相手に味方をする姿勢である。長い人生には、過失もあれば間違いもある。それをいちいち指摘しないで、相手の身になって考える必要がある。

 

  相手がうそを言っているのがわかっても、時と場合によっては、そのまま見逃すのが正しい対処の仕方である。歌舞伎の勧進帳は、そのひとつの例だ。「安宅の関」を通ろうとする武蔵坊弁慶が、苦計を案じて勧進帳を読むふりをし、主である源義経を折機する。

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